世界で始まる「ローカルSNS」陣取り合戦?|米Nextdoorが、英Streetlifeを買収
ローカルSNSマーケットにおいて規模が最も大きい米Nextdoor。2015年には$1.1bnのValuationがつく、いわゆるユニコーンベンチャーです。
そのNextdoorが、UKで同様のローカルSNSを展開しているSteetlifeの買収を発表
バリュエーションは£10m以下とのこと。$5mの資金調達をしていたので、株主にとってはDown Sale、経営陣にとっても苦肉の選択だったと想定します。
先ほど、Streetlifeのサイトを久しぶりに見たら、14日間以内にNextdoorにアカウントを移管しないといけないよう。。。はや!
BBCの記事だと、同時期に同じ志で始めたのにUSベンチャーに負けたのは、Silicon Valleyの資金力と評している。
確かにローカルマーケットとして戦うならそもそもの規模として確かに米国が有利だし、資金力の話もある。ただ、要因は果たして本当にそうなのだろうか?
私自身、両国に住んでいた経験からUSとUKで共通していることは、どちらも地方都市が中心に構成された国であること。また、どちらの国でも地域メディアが発達しており、地域コミュニティがある程度存在しています。
Nextdoorのサービス仕様は、在住住所が特定できないと入会できない閉鎖的なご近所コミュニティであり、存在する地域コミュニティにおいてコミュニケーションを円滑にするツールとしての位置付けが強い。これは確かにニーズがあり、日本的にいうと、回覧板2.0のようなイメージ。
それに対して、Streetlifeはメアドで加入できて、ご近所さん同士のやりとりはあるものの主にメディア的なイメージが強かった。また、すでにローカルメディアも発達している中で、住民に対して訴求ポイントが弱かったのだと感じます。
“The difference between Streetlife and us . . . others do not verify users’ identity, there are no neighbourhood boundaries and it’s not private,”
https://www.ft.com/content/e281f63c-eba8-11e6-ba01-119a44939bb6
私達は都市には特化したローカルSNS「PIAZZA」を運営しているのですが、Nextdoorとは仕様が違います。なので、なぜNextdoorモデルを採用しなかったのか?という質問を受けることが多いです。
この議論は「都市 vs 地方都市」のコミュニティのあり方に行き着きます。
簡単に整理するとこんな感じです。
既に地域メディアやコミュニティが存在する地方都市に対してコミュニケーションツールを提供するNextdoor
人口流入が激しく地域メディア・コミュニティが存在していない都市においてコミュニティを創出するのがPIAZZA
というように、同じようなサービスですが役割が違うという認識をしています。
国内でも、私たちがサービスリリースしてから、同じ志?のもとに作られているサービスが出てきており、これからも出てくるという声は聞こえてきています。
Nextdoorのグローバル展開しかり、国内でも色々プレーヤーが出てくることで市場が盛り上がることは素直に嬉しいことです。
都市化が進む世界において必要となるソーシャルインフラだと信じているので、これからも頑張っていきたいと思います。
いつかNextdoorの経営陣ともディスカッションしてみたい!
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